GALLERY TOMO

2022.10.05

D-art,ART 神戸店


2022年10月5日(水)→10日(月・祝)
1階 メインステージ/9階イベントホール

大丸神戸店で開催されるアートフェア、D-art,ARTに参加致します。

出展アーティスト: 吉田延泰、町田藻映子、鳥彦、板垣旭

https://dmdepart.jp/d-artart/

2022.9.24

町田 藻映子 個展 何時からそこに居たのか 何時までそこに居るのか


町田 藻映子 個展 何時からそこに居たのか 何時までそこに居るのか
2022年9月24(金)~10月8日(土)
13:00―18:00
金土日のみ営業

トークイベント: 10月2日(日) 17:00-18:00
ゲスト: 吉岡 洋 (美学者/京都芸術大学 文明哲学研究所 教授)

展示にあたって

この度GALLERY TOMOではおよそ3年ぶりとなる町田藻映子の個展を開催する。

愛知県出身の町田藻映子は、京都市立芸術大学で日本画を専攻し、さらに京都大学大学院にて植物の研究生として学びを経て「自然世界におけるあらゆる生命活動エネルギーの可視化」というテーマで一貫して制作を行っており、またコンテンポラリーダンスと舞踏等の身体表現を通じた感覚的なアプローチも行う。

描かれる内容としては鉱石・鉱物が主なモチーフとなっている。その鉱石から成る日本画の技法や素材を用いて制作する町田の作品をみていると、テーマに加えてもう一つ隣り合うように、生命のヒストリーに対するもう少しマクロな視点が浮かび上がる。

町田は美術史に対してさして興味を示さない。人が人を批評することに対する違和感等ももしかしたらあるかもしれない。だがそれはテーマが個人的な探求に向いているためだ。
絵描きは自らの内側と対話し、言葉と離別した表現を行う存在だ。しかしながら、ダンスや舞踏による表現のアプローチというのは単なる視覚に支配された絵描きとして在り方に縛られることなく、彼女の感覚を掴む上での必須の作業なのだろう。
町田の仕事のスタンスとこの俯瞰された視点から画面に見えてくる大局的な印象のアンビバレンスが興味深い。

そして何より象徴的な青色が目を引く。幼少の頃より死者の存在を無視できずにいると述べる町田は、死者の実在を示す色として青を使う。ユングはピカソの青は「冥府の青」であると著作において述べている。批評家小林秀雄はさらにドストエフスキーの著作からも同じ冥府の色を感じると述べる。
我々に寄り添う無数の触れ得ない魂の存在を感じて、我々は何を思うか。去っていった大切な魂に接近してもはやかなわない触れ合いを思い、悲しむのか。または知り得ない他者の歴史から人類を考えるのか。死者の臨在を感じることは、死者と共生することだ。町田の作品はそうした死者と出会った生者の物語であろう。

改めて、絵画は見られるものであると同時に、我々を推し量る鏡なのだと思わされる。

GALLERY TOMO
青山知相

2019.3.20

町田 藻映子

MACHIDA(MACHILDE) Moeko | 町田 藻映子

2013年3月 京都市立芸術大学 美術学部美術科日本画専攻 卒業
2015年3月 京都市立芸術大学大学院美術研究科修士課程 絵画専攻(日本画)  修了

個展
2021 「寡黙なシグナル」 Gallery b.Tokyo (東京)
2019 「生きる者たちを想う為」 GALLERY TOMO (京都)
2019 「名前を知らない死者を想う為」 Gallery b.Tokyo (東京)
2017 ” Moeko Machida Solo Show ” Japan room project, Marsiglione Arts Gallery and TOMO Gallery, Como, Italy
2016 「-何時か何処か今の此処-」 GALLERY TOMO(京都)

出品
2022 「ギャラリーへ行こう」入選、数寄和ギャラリー (東京)
2022 「SICF23」スパイラルホール(東京)
2021 「濡れた地蔵PROJECT 土居大記×町田藻映子」 kumagusuku SAS(京都)
2021 「Independent Tokyo 2021」特別審査員賞 Tokyoポートシティ竹芝(東京)
2021 「京都府新鋭選抜展2021」京都文化博物館(京都)
2020 「ART OSAKA WALL by APCA」山川ビル(大阪)
2019
『La Tombe Et Toute La Vie – 境界に居る光 –』 Ludovic B.A との特別コラボレーション企画(名古屋・京都・東京)
「飛鳥の匠」展 招待作家 奈良県立万葉文化館(奈良)
2018 
「シェル美術大賞」入選 国立新美術館(東京)
「前田 紗希・町田 藻映子 ”進化する青”」GALLERY TOMO(京都)
2017
飛鳥アートヴィレッジ2017 「ほどけたもの語りとの邂逅」犬養万葉記念館(奈良)
「Gallerism2017 in 中津」ピアスギャラリー(大阪)
《コウノイエ》プロジェクト襖絵制作 多田正治アトリエ+近畿大学佐野研究室 (熊野)
2015
「未知の標本」展、京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA(京都)
京都市立芸術大学卒業作品展 奨励賞 (京都)
2014
ホテルグランビア大阪×京都市立芸術大学 アートワークスプロジェクト(以降毎年出品)         
アートと眠る。アートが目覚める。 協力:アートコートギャラリー (大阪)
2013
第9回世界絵画大賞展 入選(東京)

レジデンス
2015  
京都市立境谷小学校アーティスト・イン・レジデンス
2014 
Feldstärke International2014 フェルトシュテルケ・インターナショナル
PACT Zollverein パクト・ツォルフェライン(ドイツ・エッセン市)
montévidéo モンテビデオ(フラ ンス・マルセイユ市)
Kyoto Art Center 京都芸術センター(日本・京都市)

ワークショップ
2018~   創作とダンスの為のWS『身体に見える景色を追う』定期開催(東京)
2012 「ダンサーの為のクロッキーワークショップ」 協力:八咲舞遊館 (京都)

パフォーマンス
絵画制作の主題に身体を通したアプローチを行うため、コンテンポラリーダンスをヤザキタケシに、舞踏を由良部正美に学ぶ。
2015年京都の舞踏家・佐藤野乃子とダンスユニットMoNoKoを結成。 作品の出品に合わせ、レセプションなどでダンスパフォーマンスを 披露するなど、お互いで他者との身体的つながりの可能性を探る。(これまでに、FOuR DANCERS vol.33@UrBANGUILD、『未知の標本』 展クロージングイベント@KCUAギャラリー、個展ー何時か何処か今の此処ークロージングイベント@GALLERY TOMOなどで発表)
また、自身の身体の内と外の境界線への洞察に重きを置き、主に即興でのソロ活動を行う。
2016年からは、他ジャンル・アーティストとのコラボレーション等でソロ活動も行い、他者との共有の距離を測りながら表現の可能性を探る。

アーティストホームページ
https://www.moekomachida.com/profile