篠原猛史 個展 “sounds of nought”

篠原猛史 個展 “sounds of nought”
2025年11月21日(金) – 2025年12月6日(土)
日月火曜日休廊
営業時間 12時→18時
アーティスト ステートメント
「無音の音」
陽が沈み、都会の喧騒から離れ森を歩く。
周りは黒一色の世界。
静寂の中、自分の呼吸と脈打つ音を聴く。
生きていることを確認しているようだ。
限られた音の世界で存在する音。
限られた光の世界で観る色彩の存在が立ち上がってくる。
色彩や音が限り無く無に近づく時、
その存在が大きくなる。
篠原猛史
展覧会に添えて
篠原猛史は京都市に生まれ、1981年にNYのプラット・インスティテュートのドローイング専攻を卒業。その後はベルギーを中心に、カナダ、ガーナ、フランス、北欧など様々な国々を拠点としながらその芸術を磨き上げてきた。初めに渡ったNYではヨーゼフ・ボイスの薫陶を受けその社会彫刻の概念を参照し、また親交のあったキース・へリングとは互いの作品を交換するなど知己を得て、80年代よりその名を知られ始めた。00年代に入ってから現在は日本国内に拠点を移し、現在は東京大学の講師としても活動している。
篠原の作品は立体と平面、抽象と具象の区別は特にない。あらゆるものを素材と見立てて作品を構成させる。これらは単なる造形の構成でなければ、抽象的なコンセプトの主張でもなく、自然の絶えざる循環と人間の営為とその関係性、現実的な問題についての表現である。
今回の展示では「無音の音」と題した展示を行う。反響するようなモノタイプのイメージから、木片をつなぎ合わせた平面なのか楽器なのか鑑賞者からアクションを起こさないとわからないもの等、想像を掻き立てる作品群が並ぶ。
また近年継続している、作家がこれまで過ごした様々な地域の水を用いて絵具を溶いて制作。内と外、雨の中で制作をしながら、それらを持ち帰り室内で水性及び油性の絵具で仕上げている。自然の中に身を置き、自身が触媒となって表れてくる自然との共作でもある。
近年の主な個展は、「月の臨界角」松坂屋名古屋店(名古屋、2025)、「超臨界点」GALLERY TOMO(京都、2024)、「WHITE NOISE」EXCLUSIVE GALLERY(大阪、2024)など。近年出展したアートフェアとしてACK(国立京都国際会館、2021、2022)、art KYOTO 2023(元離宮二条城、2023)、アートフェア東京(東京国際フォーラム、2023、2025)などがある。その作品は、大英博物館(イギリス)を筆頭に、ヘント市立現代美術館(ベルギー)、愛知県美術館(名古屋)、国立国際美術館(大阪)など、数多くの著名な公共及び民間のコレクションに収蔵されている。
GALLERY TOMO

