GALLERY TOMO

2018.11.12

鳥彦 個展 “DISMAL DREAM”


鳥彦 個展 “DISMAL DREAM”
2018年12月11日(火)~12月23日(日)
17,18日休廊
12:00-19:00 最終日17時迄

※GALLERY TOMO年内最終展示となります。

展覧会に際して

人類の歴史上、重要な物語遺産を遺した古代の民族には、明確な特徴がある。これは経済活動の面で、特に商業に力を入れ、他民族との規則的な接触が起きてきたところを指す。そして我々人間が、展示の機会を通して、鳥人の世界に接触してきた機会も今回を含め回数を積み重ねてきたことにより、次第に鳥人文化の性格も完成しつつあることがわかる。

鳥人の世界は、本来我々の介入の余地のない無謬性が特徴だ。一見すると、彼らはどうやら煉獄のようなところにいて、各々何かを待っているようにみえないこともない。しかし、恐らくだが彼らの世界は煉獄などではないだろう。ただ漂うのみだ。作品に描かれていない、以前存在した鳥人の全てのことも詳しく知ることはないが、その形跡を感じることができるし、決して等閑に付されたわけではない。ただ、ひたすらに深遠の黒の中で漂っていることは想像できる。

この終わりのない世界には時折、月の使徒とやらも訪れる。例えば2015年の作品に、”Sudden attack ”海の民への急襲という作品がある。本来は恵みをもたらす月の使徒によって、海に住まう鳥人の被害が出たことを示唆する作品だったが、この試練を生き延びた連中が、何を学び、持ち帰ったかは現在の作品から窺い知ることができる。開けた集会を開き、見えざる教えを説く者もいたり、井戸をのぞいて佇んだり、他の星々に思いを馳せる者もいたり、様々だ。

彼らの道は、昇るようで降りる階段のようであり、表裏もそのまま信じられないような世界だが、それが彼らの住まう世界。そしてこれは我々の世界もよく似た構造になっていると思う。ゆるやかに我々と彼らの世界は接続している。無辜の鳥人たち(人々)が不条理な運命に晒される様子を見て、我々がどういった解釈するのかという現代社会の問題が透けて見える思いだ。今回は新たに「蛮世紀」なる書籍も刊行することとしたのでこちらも注目してみて欲しい。

GALLERY TOMO
青山 知相

アーティストHP
http://magatu.karakasa.com/