GALLERY TOMO

2015.12.08

鳥彦 “見放された街”


鳥彦 個展 ”Forsaken Cities -見放された街-“
「罪には罰を」の声が響き渡って、あらゆる街には罰が溢れた
しかし罰をくだしたところで、罪が消えるはずも無かったのだ
みな気付くのが遅すぎた
罪の上に、罰という罪を重ねて
渦潮の様に濁っていく街、旋風の様に荒んでいく街
手遅れだと知っていて、私は逃げ出した
2015年12月8日〜20日
12:00~19:00 ※月曜休
鳥彦“Forsaken Cities”
 イタリア作家招待企画が続くGALLERY TOMOの下半期、真冬を迎えるギャラリーでの展覧会を彩るのは鳥彦だ。
 弊画廊では過去に3度、彼の展示を開催している。4度目のテーマは“Forsaken Cities”。忘れ去られた、打ち捨てられたなどの意味のあるこの言葉が今回のキーワードとなる。
 2010年から作家活動を本格化。その後いくつかのグループ展、個展をこなしつつ京都を中心に活動中。彼が用いる技法は、マニエール・ノワールとも称されるメゾチント技法。西洋においては、非常に手間のかかる技法として一度は廃れてしまった技法である。この技法が現代で“再発見”されたのは、実は日本人の手によるものだ。
 浜口陽三、岩谷徹に代表される黒が特徴的なメゾチント、それゆえ基本的に華やかな画面とはならない。大河のように骨太に続いている日本の美術の文脈の中では、彼の描くタッチは少々異彩を放つ。
 鳥人が漆黒の闇の中をさ迷い、時に立ち止まり、まどろむ。その光景は、さながらルドンの版画作品のような寂寥感と夢想性に近い独自の世界観を持っている。フランスで活躍した長谷川潔の作品にもルドンとの共通性を見出すことができるが、彼と違うのはもっと個人的な、内なる心の衝動に耳を傾け、現実と夢想の狭間で救いを求めるかのような思いが画面上で正直にさらされている部分だ。この黒の世界への憧憬は時にユーモラスであり、その前に立つ鑑賞者自身も審判を受け、無意識のうちに領野を刺激され引き込まれた上に自己について考えるきっかけを得る。
 本展においては新しいタロットシリーズが披露される。2013年の個展“OLD AGE”で披露されたシリーズの新作となる。人であって人でない鳥人が、光も届かず、時間の流れからも見放されたような街を生きる物語。
GALLERY TOMO CONTEMPORARY
青山知相
PV
https://www.youtube.com/watch?v=nprGyTrIy1I&feature=youtu.be
鳥彦
鳥人をモチーフとした銅版画(メゾチント技法)を制作
京都を中心に活動中、ギャラリー知では4回目の個展
http://magatu.karakasa.com
TORI HIKO Solo exhibition “Forsaken Cities -見放された街-“
Dicember 8-20, 2015
12:00~19:00 ※Monday closed
https://www.youtube.com/watch?v=nprGyTrIy1I&feature=youtu.be
TORI HIKO
He has been creating copperplate engraving (the mezzotint technique) of which the motif of the Birdman.
And in action in around the Kyoto, this solo exhibition of the 4 times in the GALLERY TOMO.
http://magatu.karakasa.com

2015.12.06

THE MIKI & VITTORIA EXPERIENCE


THE MIKI & VITTORIA EXPERIENCE
場所:ギャラリー知/GALLERY TOMO CONTEMPORARY
〒604-0995 京都府京都市中京区下御霊前町633 Tel 075-585-4160 (代表)
日時:2015年12月6日(日) 午後3時~ 午後8時 
※当初5日としておりましたが、6日へ変更となりました。恐れ入りますがどうぞよろしくお願い申し上げます。
出演アーティスト:横山未来ヴィットリア・コロンナ
衣装スタイリング:鷲尾華子 (HANA DESIGN ROOM)
イベントコーディネート:杉山有希子
後援:イタリア文化会館-大阪
概要
人間とは、キャンバス上にある小さな点、時の中の一瞬、呼吸、記憶の断片、痕跡のひとつひとつによって存在しているにすぎません。
本イベントは横山未来(日本)とヴィットリア・コロンナ(イタリア&アイルランド)の女性アーティストがお互いの経験を探求しあうことで、東洋と西洋の実験的なパフォーマンスアートピースのコラボレーションとなり、お互いの生き写しのセルフポートレートとなります。
このパフォーマンスでは、二人のアーティストが双方の体にインク、ペイント、糸やポンポン、着物やボイスを使用し表現していきます。(写真:二人の女性がまったく異なるアートをお互いにデザインしています。)
二人は互いの身体に混ざり合うことで生きた展示となり、人間の内面の暴露がなされるのです。それが「Miki&Vittoria エクスペリエンス」です。
プロフィール
ヴィットリア・コロンナ – Vittoria Colonna
映画製作者であり、パフォーマンスアーティストであり、「真実の探求者」でもあるヴィットリアはアイルランドとイタリアで生まれ育ちました。イタリアではローマのアッカデミア・ディ・ベッレ・アルティで美術や絵画を学び、トスカーナ州でオペラ歌手としての訓練をうけ、その後もパフォーマンスアーティストであり続けています。ヴィットリアが、作家・製作・監督を手がけるビジュアルストーリーは、世界からも高い評価を受けています。
長編ドキュメンタリーである「IDENTITIES」の中で、彼女のパフォーマンスアートピースは、ワールドワイド・イタリア・パビリオンと2011年度・第54回ヴェネツィア・ビエンナーレにおいて、イタリア文部大臣賞に選ばれています。彼女の最新映画 「Sandboy」は、短編実写映画祭にノミネートされました。複雑な倫理問題を探求するためにヴィットリアは、映画やドキュメンタリービデオ、アートを使いその存在の意味を暴露し、正直さとダークユーモアで抵抗し、その活動は高く評価され続けています。
www.facebook.com/Paintedfilms
www.colonnavittoria.com
横山未来 – Miki Yokoyama
福島県出身、ロサンゼルス在住の日本人アーティストです。彼女は独学で絵を描き始めました。キャンバスや大理石、時には人の顔など対象を選ぶことなく、自らの手がおもむくままにペンや筆を自由に描き進めていくその過程は、誰かに教えられたり学んだりした絵ではない、一種のアウトサイダー的な表現であると言えるでしょう。社会的なコンセプトや哲学から解放された自由な世界でありたいと願う彼女の作品は、複雑に織り成される線と無数の生物的モチーフ達が細胞の様に混ざり合い、カオスと美が共存する神秘的な精神世界の表出なのです。
また彼女は僅か一年半という少ない活動期間にもかかわらず、これまでにロサンゼルスにて多くの展示会に参加、壁画の作成などもしており各方面から好評を得ています。今年の7月にはショーン・バレット氏によってBOTART国際コレクションにも選出されました。来年の1月はロサンゼルス最大級のアートフェア LA Art Show 2016にも参加予定です。
www.facebook.com/mikiyokoyamaart
http://www.mikiyokoyama.com/
633, Shimogoryomae-cho, Teramachi Tounan -Kado, Marutamachi-dori, Nakagyo Ku, Kyoto 6040995 Japan
Humans existence is only but a dot on the canvas, a moment in time, a breath, a memory, a mark.
Delving into the meaning of their existence, two artists Miki Yokoyama (Japan) and Vittoria Colonna (Italy & Ireland) will collaborate in an experimental performance art piece where both women will become each others living self portraits.
These two women will mould into each other, becoming a living and working installation, revealing the inside to the outside. The performance will consist of the artists painting each other in real time, using ink, paint, wool, yarn, elaborate costumes, voice and pom poms.