ベリーマキコ 個展 “帰蒼”

ベリーマキコ 個展 “帰蒼”
地球的蒼に憧れて・・・

2017年1月10日(火)~22日(日)
12:00-19:00 月曜休 最終日17時迄

挨拶

 ギャラリー知の2017年、年始の展示を飾るのはベリーマキコだ。
私がベリーマキコに出会ったのはちょうど1年前のことだ。それまで、各方面で度々名前は耳にしていたが、初めて作品を拝見するまで長い時間を要した(主に私の出不精による)。しかし感想は私の想像を斜め上に裏切る作品の味に驚いたことを覚えている。
 “自然児として育つ”という彼女の原点を示すキーワードだが、今回の作品群は、作家本人も原点回帰と位置付けたテーマ“帰蒼”という言葉によるもの。これまでのある種寓話的な世界感が研ぎ澄まされ、静謐さを湛えたように見受けられる。具象の表象の一つの境地といえるかもしれない。
 物語に含まれる要素、多くの作品に人物や風景、花が描かれている。それらを、一つの思い描く形態へと組み合わされている。これはシュールレアリストが文学から着想した試みと似ている。どこか懐かしい、我々にとってありそうな風景や色彩の組み合わせで、個人的なイメージから、新たな風景や物語を“再”発見しているように思う。それを基として、記憶の断片を収集し、追憶の集合として表現されているように。蒼に帰るというテーマは、子供の頃の学校からの帰り道の空の色や、はたまた過去の記憶を辿る旅への誘いかもしれない。組み合わされている個々の記憶は特異なものではないが、組み合わせることによってありえなかったような記憶が現れる。それを「懐かしい」と感じられるような作品に宿る魅力はとても心地よい。
 別の見方をすれば、これらは人々の共通の記憶に接続する作品群だともいえる。古来より人々は自然と共に暮らし、文明の発展によって多様性ある社会を構築してきたが、自然と人々の永続的な関係性は切って切り離すことはなく、それぞれが心に宿す原風景があるなかで、作品たちはそういったイメージに接続する絵画の作為によって表現されたユビキタスな特徴を示す。そういった古典世界から共通して描かれてきたモチーフに由来し、寓話的でヒューマニズム豊かな、内面反射と自然との詩的な交わりに触発された物語。この機会に是非ご高覧ください。

GALLERY TOMO
青山 知相

アーティストプロフィール


ベリーマキコ / Makiko Berry

1975年京都府亀岡市生まれ。自然児として里山を謳歌。成安造形大学・造形美術科・日本画クラス卒業。翌年同クラス研究生終了後、米国メトロポリタン美術館(ニューヨーク)東洋美術修復室に勤務。The 21 st Annual Faber Birren National Color Award Show(米国コネチカット州)で版画奨励賞受賞。2002年Hiromi Paper International (ロサンゼルス)にて和紙アートコーディネーターとして勤務。Josephine Press 版画制作(インターン)。Nathan Zakheim Associatesでは彫刻を含む油絵絵画の修復。2006年、親となり命の愛おしさについて表したビジュアル本「母 なのね、」を出版。翌年三月の羊(東京)にて原画展開催。2008年帰国。岡本真紀子からベリーマキコとして作家活動開始。2009年以降、幼児~高校生の感性を磨く「のびなびあーと」を開講、2010年から日本習字ベリー支部開設現在に至る。後2015年のびなびあーと、亀岡藝術研究室、そして自らの制作発表を全て含めたWillpower Arts Instituteを起業。2012年、第4回京都日本画新展にて大賞受賞。 2016年、第2回藝文京展~現代の平面~優秀賞受賞。第22回「尖」展にて招待作家として展示。京都日本画家協会会員。

【個展】
1999年「彼女の周辺 vol.1」堺町画廊(京都)
2001年「彼女の周辺 vol.2 in NY」ギャラリー北野(京都)
2002年「彼女の記憶」Pepper’s Gallery(東京)
「Usual Matters」off Main Gallery(米国・サンタモニカ)      
「魔法」ギャラリーブリキ星(東京)
2003年「ミタコトノアル?風景」Pepper’s Gallery(東京)
2004年「Recent Works in LA」ギャラリー北野(京都)       
「Flow」Gallery 825 (米国・ハリウッド)
2005年「ひもの行方」ギャラリーブリキ星(東京)
2006年「Makiko Okamoto」Kathleen Dinai Gallery(米国・カリフォルニア州)      
~キラキラジェネレーション 三瀬夏之助・山本太郎・船井美佐・岡本真紀子~
「山の裾野の物語」Gallery Ray(名古屋)
2007年「日々のこと」ギャラリーブリキ星」(東京)      
「日々の事」Gallery Ray(名古屋)
2010年「タタズム」ギャラリー北野(京都)
2012年「ウラ ト オモテ」 arton art gallery(京都)
2015年「ベリーマキコ絵画展」ギャラリー恵風(京都)
「ベリーマキコ展」~過去作品から新作まで~同時代ギャラリー(京都)
2016年「秘密の花園」 ギャラリー恵風 (京都)
「オアシスOASIS ベリーマキコ絵画展」 広島三越ギャラリー
「ベリーマキコ 展」 Saiwai Brains 京都亀岡

【グループ展】
2003年「International Art Exchange 2003」(英国・ロンドン)
2005年「日本画ジャック」(京都文化博物館)
2008年 ミニチュアブック世界巡回展(Monumental Ideas in Miniature Book)で巡回中。
ウクライナ絵本プロジェクト
2012年 第4回京都日本画新展(美術館「えき」KYOTO)    
第26回 京都芸術祭・国際交流総合展(京都市美術館別館、ギャラリー恵風)
2013年 祈りの世界展(京都府立文化芸術会館 arton art gallery 共同企画)     
第5回京都日本画新展(美術館「えき」KYOTO)     
第31回上野の森美術館大賞展(上野の森美術館・京都文化博物館)
第4回亰亰展(ギャラリー佐野)
第27回 京都芸術祭・国際交流総合展(京都市美術館別館)
2014年 no borders日本画(ギャラリーヒルゲート・京都)
第1回・続 日本画新展(美術館「えき」KYOTO)
第5回亰亰展(ギャラリー佐野)
第28回 京都芸術祭・国際交流総合展(京都市美術館別館)
2015年 新鋭日本画三人展 岩井晴香 古賀友佳子 ベリーマキコ (ポルタギャラリー華)
現代の日本画-世代をつなぐ-」(ギャラリーヒルゲート)
See Visions(arton art gallery)
京都日本画家協会 第3期展(京都文化博物館) 「花園」90cmx90cm
第6回亰亰展(ギャラリー佐野)
第29回 京都芸術祭・国際交流総合展(京都市美術館別館)
ジパン具~守・破・離 具で描く日本画~墨(Gallery i)
えんぎもの 京都伊勢丹
2016年 湖派~Lake current~」(堀川御池ギャラリー)
アートボンチ・おみせでさくひんてん (カメオカハサムコッペパン)
NEKO展 (新宿伊勢丹)
兜と鯉のぼり展 (ミラーズウサ 西条市愛媛)
五月人形展 (京都伊勢丹)
第22回「尖」展 (京都市美術館) 招待作家として出品
京都の涼 (イセタンハウス名古屋)
Kawaii collection (仙台三越)
第7回亰亰展 (ギャラリー北野)
AKINイベント イギリスウェールズ (展覧会・ワークショップ・デモンストレーション)
同時代アンデパンダン展 20周年記念オークション(同時代ギャラリー)
第30回 京都芸術祭・国際交流総合展(京都市美術館別館)
ねこ展 (ミラーズウサ 西条市 愛媛)
ジパン具~守・破・離 具で描く日本画~箔(ギャラリー北野)
第10回 今-TOKI –展 成安造形大学 日本画クラス(ギャラリーマロニエ) 招待作家として出品

【主なコレクション先】
英女優ジャクリーヌ・ビセット   Actor Jacqueline Bisset
JR西日本